海外旅行の準備

イタリア旅行の準備

シェンゲンの90日ルール、スリ対策、ZTLまで出発前に確認

まず知っておくこと

ビザ

不要(観光目的、90日以内)

シェンゲン協定加盟国であるイタリアには、観光目的なら90日以内の滞在にビザは不要。ただし「180日間のうち90日まで」という数え方で、イタリアだけでなくシェンゲン圏全体の滞在日数が合算される。

ビザなし滞在

180日間で90日まで

イタリア単独の日数ではなく、シェンゲン協定加盟29か国・地域全体での滞在日数を通算して、直近180日間のうち90日を超えられない。複数国を周遊する旅程では、他国での滞在日数も合わせて数える必要がある。

パスポート残存

出国予定日から3か月以上が目安

シェンゲン圏の入国条件はシェンゲン国境管理規則が定めており、EUの案内ページはこの規則と「国境警備官のための実務ハンドブック」を根拠として挙げている。旅券の残存有効期間が出国予定日から3か月以上、発行から10年以内であることを求める運用が広く知られているが、本稿では条文そのものを一次情報として直接確認できなかったため、出発前に必ず自身のパスポートの発行日・有効期限を確認する。

渡航認証

ETIASは未運用(2026年8月時点)

ETIAS(欧州渡航認証制度)は開始が繰り返し延期されており、EU公式ページは「現在運用されておらず、渡航認証の申請受付も行っていない」と明記している。開始時期は「運用開始の数か月前に公表する」とされ、確定していない。開始済みと案内し料金を求めるサイトは公式ではない。

通貨

ユーロ(EUR)

補助単位はセント(1ユーロ=100セント)。

時差

日本より8時間遅い(夏時間は7時間)

イタリアは中欧時間(CET/CEST)を採用しており、EUの夏時間規則により3月最終日曜から夏時間(UTC+2)、10月最終日曜から冬時間(UTC+1)に切り替わる。日本はUTC+9のため、時差は冬季8時間・夏季7時間になる。

プラグ・電圧

230V・50Hz(プラグ形状は未確認)

家庭用電圧は230V・50HzがEU圏で広く知られているが、本稿ではイタリア政府またはEUの一次情報でこの数値を直接確認できていない。コンセントの形状(C/Fタイプなど)についても政府の一次情報は確認できなかった。出発前に対応レンジの広い変換プラグを用意しておくと安心。

危険情報

危険情報なし

2026年8月時点で、イタリア全土に外務省の危険情報(レベル1〜4)は出ていない。感染症危険情報も出ていない。ただしスリや置き引きは多く、危険情報が無いことと、街なかで警戒が要らないことは別の話になる。

上の表の出典(8 件)を見る

最終確認 2026-08-24

3か月前

パスポートの残存期間

シェンゲン圏の入国条件はシェンゲン国境管理規則にもとづき、EUの案内では旅券の残存有効期間と発行からの経過年数の両方が問われるとされている。広く知られている基準は「出国予定日から3か月以上有効」かつ「発行から10年以内」の両方を満たすことで、どちらか一方だけでは足りない。

日本のパスポートは有効期間が5年か10年なので、発行から10年以内という条件自体には多くの場合ひっかからないが、有効期限が近い旅券は残存期間の3か月要件で引っかかりやすい。出発前に発行日と有効期限の両方を確認しておく。

出典

  • EU(欧州委員会 Migration and Home Affairs)/Border crossing(2026-08-24 確認)

ビザと渡航認証

観光目的であれば、日本国籍のパスポートでビザなしでイタリアに入国できる。ただし数え方はイタリア単独ではなく、シェンゲン協定加盟国全体を通算して「直近180日間のうち90日まで」となる。複数のシェンゲン諸国を周遊する場合は、他国での滞在日数も合わせて数える必要がある。

ETIAS(欧州渡航認証制度)という、ビザとは別のオンライン事前登録が導入される予定だが、2026年8月時点ではまだ運用されていない。EUの公式ページは「現在運用されておらず、渡航認証の申請受付も行っていない」とし、開始時期は運用開始の数か月前に公表するとしている。開始済みと称して料金を求めるサイトは非公式で、公式サイトは travel-europe.europa.eu のみ。

これとは別に、入出国時に指紋と顔写真を登録するEES(出入国管理システム)が2026年4月10日に全面運用となった。90日以内の短期滞在で入国する非EU国籍者が対象で、日本国籍者も含まれる。データは国境で収集され、事前の申請は不要。

出典

予防接種と健康

イタリア入国のために接種を義務づけられているワクチンはない。厚生労働省検疫所(FORTH)にイタリア単独の国別ページは見当たらず、個別の推奨事項は公式には確認できなかった。

FORTHは渡航前の予防接種について、出発の3か月以上前からトラベルクリニックなど医療機関に相談し、渡航先・期間・目的・年齢・健康状態・接種歴に応じて医師と相談のうえ判断するよう案内している。持病がある場合や小さな子ども連れの場合は、出発前に医療機関へ早めに相談する。

出典

1か月前

海外旅行保険

EU域内の公的医療保険に加入している人が使える「欧州健康保険カード(EHIC)」は、EU・EEA・スイスの公的医療保険制度に加入していることが条件で、これらの国の非加盟国からの旅行者は対象にならない。日本の公的医療保険はこれに含まれないため、日本国籍の旅行者はEHICを使えず、イタリアで治療を受けると原則として費用を全額自己負担することになる。

高額になりがちな入院や緊急移送の費用に備え、出発前に民間の海外旅行保険へ加入しておくことが実質的な備えになる。クレジットカード付帯の保険で代える場合は、補償の上限額や、けがや病気の原因によっては対象外になる条件がないか確認しておく。

出典

通信(eSIM・SIM・Wi-Fi)

EUには域内居住者向けの「Roam Like at Home」というローミング料金規制があるが、これはEU・EEA域内の携帯電話契約者がその範囲内を旅行する際の制度で、日本など域外からの旅行者が日本のSIMのまま恩恵を受けられる制度ではない。日本の携帯電話会社の海外ローミングプランをそのまま使うか、現地やオンラインでeSIM・プリペイドSIMを別途用意する必要がある。

イタリアでプリペイドSIMを契約する際の身分証提示義務について、公的な一次情報は確認できなかった。空港や市中の携帯電話会社の店舗で契約・購入する場合は、パスポートの提示を求められることがある。

出典

  • EU(欧州委員会 Digital Strategy)/Roaming(2026-08-24 確認)

たびレジと在留届

3か月未満の旅行なら「たびレジ」への登録が外務省から勧められている。渡航先や日程を登録しておくと、出発前や滞在中に現地の安全情報が届き、現地で事件や事故に巻き込まれた際に大使館からの支援を受けやすくなる。

一方、3か月以上イタリアに滞在する場合は、旅券法第16条にもとづき在留届の提出が義務になる。現地到着の90日前からオンラインで提出でき、氏名や滞在先住所、緊急連絡先などを登録する。

出典

1週間前

お金と支払い

通貨はユーロ(EUR)。イタリアを含むEU域内へ現金1万ユーロ相当以上(紙幣・硬貨のほか小切手やプリペイドカードなどの流通証券を含む)を持ち込む・持ち出す場合は、税関への申告が必要で、申告を怠ると押収や罰則の対象になり得る。

カードは主要都市部では広く使えるが、小規模な店やバールでは最低利用金額が設定されていることがある。少額の現金も別途用意しておくと安心。

出典

電源プラグと電圧

家庭用電圧はEU圏で広く230V・50Hzとされているが、本稿ではイタリア政府またはEUの一次情報でこの数値を直接確認できていない。日本の100V専用の家電をそのまま使うと故障の原因になり得るため、変圧器の要否は現地で確認するか、対応電圧の広い機器を選ぶ。

コンセントの形状についても政府の一次情報は確認できなかった。スマートフォンやノートパソコンの充電器は100〜240V対応のものが多く、その場合は形状の合う変換プラグがあればそのまま使える。対応レンジの広い変換プラグを1つ持っておくと安心。

出典

  • EU(欧州委員会 Internal Market, Industry, Entrepreneurship and SMEs)/Low voltage (LVD)(2026-08-24 確認)

気候と服装

イタリアは南北に長く地域差が大きいが、近年は夏の熱波が強まる傾向にある。イタリア市民保護局は、熱波時には1日1.5リットル以上の水分をこまめに取り、アルコールや糖分の多い飲み物、カフェインを控えるよう呼びかけている。

外出は最も暑い11時から18時を避け、特に子どもや高齢者はこの時間帯の外出を控えることが勧められている。屋外では明るい色の軽い帽子をかぶり、屋内ではブラインドやシャッターで直射日光を遮ることも呼びかけられている。

高齢者、乳幼児、妊婦、慢性疾患のある人、常用薬を服用している人は熱の影響を受けやすいとされ、周囲の人が気にかけることも呼びかけられている。冷房を使う場合は室温を25〜27度程度に保ち、乳幼児やペットを車内に放置しないことも基本的な注意点として挙げられている。

出典

持ち込みと持ち出しの制限

EU域外から入国する際、個人の携行品の非課税枠は航空機・船舶利用で1人430ユーロ、陸路では300ユーロ、15歳未満は150ユーロが目安とされている。これを超える新品・中古品を持ち込む場合や、美術品・武器・医薬品・高度な電子機器などの規制品目に該当する場合は、税関への申告が必要になる。

現金1万ユーロ相当以上(小切手やプリペイドカードなどを含む)を持ち込む・持ち出す場合は税関への事前申告が必要で、怠ると押収や罰則の対象になり得る。

出典

現地で

現地の移動

車は右側通行で、追い越し以外での右側走行が基本になる。イタリア自動車クラブ(ACI)は、シートベルトの着用が運転者・同乗者ともに義務であること、EU域外で発行された運転免許では国際運転免許証または免許の公式翻訳が必要になることを案内している。

多くの旧市街には「ZTL(交通制限区域)」と呼ばれる、許可された車両以外の乗り入れを制限した区域があり、無許可での進入は自動撮影カメラで検知され罰金の対象になる。ZTLは市町村ごとに範囲や時間帯が異なり、運輸インフラ省が認可した区域の一覧を公開している。レンタカーで旧市街に近づく予定がある場合は、事前に対象区域と時間帯を確認しておく必要がある。

出典

マナーとタブー

EUの資料によれば、加盟国は職場・公共交通機関・屋内の公共空間での受動喫煙対策を進めているが、規制の範囲や適用の仕方は国ごとに大きく異なるとされ、イタリア単独の規制内容までは確認できなかった。バールやレストランで喫煙区画の有無を確認したい場合は、店に直接尋ねるのが確実。

教会や大聖堂では肩や膝を覆う服装が求められることが広く知られているが、本稿ではイタリア政府による統一的な服装規定の一次情報は確認できなかった。バチカン市国内の施設を含め、訪問先ごとに個別の規則がある場合があるので、現地の掲示に従う。

レストランでは「コペルト(席料)」や「セルヴィツィオ(サービス料)」が伝票に別立てで加算されることがある。金額や有無は店により異なるため、着席前にメニューで確認すると安心。

出典

  • EU(欧州委員会 Directorate-General for Health and Food Safety)/Smoke-free environments(2026-08-24 確認)

治安と多い手口

日本人がイタリアで巻き込まれやすい被害の多くはスリと置き引きで、ローマ・ミラノ・フィレンツェ・ナポリなど観光客の多い都市の駅・公共交通機関・観光地・レストランで発生しやすいとされている。荷物は体の前で抱え、レストランでは椅子の背もたれに荷物をかけたままにしないなど、基本的な注意が呼びかけられている。

外務省海外安全ホームページはイタリア全土の最新の危険情報とスポット情報を随時更新しているが、本稿の作成時点でこのページに直接アクセスして詳しい手口や地域ごとの情報を確認することができなかった。渡航前に必ず外務省海外安全ホームページで最新情報を確認する。

出典

緊急時の連絡先

EU共通の緊急通報番号112は、固定電話・携帯電話のどちらからでも無料でかけられ、警察・消防・救急につながる。イタリア国内では警察(113)、カラビニエリ(112)、消防(115)、救急(118)の番号も個別に使われている。

在イタリア日本国大使館(ローマ)は、パスポートをなくしたときや事件・事故に巻き込まれたときの相談先になる。ミラノやナポリなど滞在地に応じて、最寄りの総領事館・出張駐在官事務所へ連絡する。

  • 緊急共通番号(EU):112
  • 警察:113
  • カラビニエリ:112
  • 消防:115
  • 救急:118

出典

調べたことは、そのまま旅程にしておくと出発前に見返せます。TRAVIO はアカウントなしで作れて、リンクを送れば同行者も同じものを見られます。

イタリアの旅程をつくる

このページについて

日本と渡航先の政府機関が公開している情報をもとに、TRAVIO が日本語で要約したものです。公式の案内ではありません。各節の出典を加工して掲載しています。入国の要件や手続きは予告なく変わるため、出発前に必ずリンク先の公式ページで確かめてください。

イタリア旅行の準備|ビザ・渡航認証・持ち物・治安|TRAVIO